双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(260)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
二十一世紀になって初めての春。六十九歳だったオカン。来月の十八日に七十歳になるはずだったオカン。
『オカン、今年七十やないね』
『どうするかね。あんたもう、いつ死ぬかもわからんばい』
『オカンは死にゃあせんわ。百まで生きるばい』
ボクの一番大切な人。たったひとりの家族。ボクのために自分の人生を生きてくれた人。
ボクのオカン。
オカンが死んだ。
その日、東京は突き抜けるような快晴で、青空がどこまでも広がる中、赤羽橋の交差点から、真っ赤名東京タワーが空にはしごをかけていた。
ボクが子供の頃から一番恐れていたこと。宇宙人の襲来よりも、地球最後の日よりも恐れていたこの日。
大きな手帳を持った黒装束の道化師(どうけし)が、ボクと病院に背を向けてどこかへ歩いて行くのが見えた気がする。
悲しみの始まりと恐怖の終わり。
死後の処置をするからと病室から出され、オカンの着替える洋服を一着持って来るようにと言われた。
車で笹塚に戻り、オカンの部屋に入るときれいに片付けられたそれぞれからオカンの匂いがする。そのひとつひとつの中で笑っていた、オカンの残像が見える。
オカンのお気に入りのワンピース。何年も何年も前に小倉の玉屋で買った茶色いチェックのワンピース。襟の所だけ無地のベージュに仕立ててあって、なにかの時はいつもこれを着ていた。
東京の人から見たら田舎くさい服かもしれないけれど、オカンのお気に入りのワンピースだった。ボクはそれを着ている時のオカンのはにかんだ顔を見るのが好きだった。
そのワンピースに合わせて、ハンドバッグと靴も探した。
オカンはハンドバッグが好きで、小遣いを上げるといつも近所の商店街でハンドバッグを買って来て、ボクに見せた。
「一万八千円のが、六千円になっとったんよ」
いつもそう言って安物ばかり買って、自分のものは定価で買ったことがないオカン。
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