《伯爵与妖精》卷十一第七章妖精们的宝石箱3
薄暗(うすぐら)くなりはじめた庭園を、月光が照らしている。ふと生(い)け垣(がき)に触れたルシンダは、痛みを感じてはっと手を引っ込めた。
月光照着开始变暗的庭园,轻轻碰到树篱的露辛达因为感到痛楚而将手抽回。
これは薔薇(ばら)の生け垣だ。周囲にあるのは、すべて棘(とげ)を持つ薔薇。
这是蔷薇树篱,周围全是长着刺的蔷薇。
薔薇園。
蔷薇园。
そういえば伯母さまは薔薇を育てるのが好きだと聞いたことがあった。
这么说来,她好像听说过伯母喜欢种植蔷薇。
これだけの庭園に薔薇園があるのは不思議でも何でもないが、薄暗い中、白く浮かびあがる石柱に、這(は)うように巻きついた薔薇を眺めていると、ルシンダは不安な気持ちになった。
虽然这么大的一座庭园里有蔷薇并不奇怪,但是当露辛达眺望着浮现在微暗之中的白色石柱,以及爬行般缠绕过来的蔷薇时,就感到一股不安。
風が吹く。無数の棘を持つ枝葉が、笑うようにゆれる。
一阵风吹来,有无数尖刺的树叶像在笑一般晃动了起来。
花々の女王、そんな薔薇のように、美しく人目を引くはずの自分。
自己理应与百花的女王——蔷薇一样美丽、引人注目。
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