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双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(245)

时间:2012-09-11 11:27:06  来源:可可日语  作者:ookami

东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。

そして、ちょうどその頃。福岡からオカンの仲のいい姉妹、ノブエ子おばさん、えみ子おばさん、ブーブおばちゃんが三人揃って上京して来た。
その目的は、オカンに会いに来るためだった。この四人姉妹でいつも旅行に出掛けていた。色んな所に行ったらしい。姉妹で旅行に行った時の話をするオカンは、まるでそれが昨日あったことのように笑いながら、驚きながら、身振り手振りを交えて、口の中で噛みしめるように話した。
焼き増しした写真に写るオカンはどこにいても少し斜に構(かま)えた同じポーズで、それがオカンの中のベストアングルらしい。
長女のノブエおばさんにはいろんなことを相談して差し入れや小遣いを送ってもらっていた。次女のえみ子おばさんとはまめに手紙をやり取りして、いろんな趣味を習っている。ねぇちゃん、ねぇちゃんと子供のように姉を慕い、妹にあたるブーブおばちゃんとは長電話をしたり、花札、パチンコ、ボクが教えたスーパーファミコンの「ぷよぷよ」を朝までふたりでやっていた。
おばちゃんたちはみんな、オカンの病状を聞いて駆けつけたのだろう。病室に三人の姉妹が入って来ると、オカンは小学生のような表情で笑い、おばちゃんたちはみんな泣き顔のまま笑ってた。
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そして、おばちゃんはボクに言った。
「お母さんを外に連れて行ってもええかね?」
みんなの泊まっている東京タワーの近くにあるホテルで、姉妹四人、同じ部屋で眠りたいのだと言った。
「そうして下さい」とボクは言った。
もう冬の寒い時からずっと、オカンは外に出ていない。外に出ればもう春の風が気持ちいいし、桜も少し花をつけている。
そしてなにより、オカンの大好きな姉妹たちとこの陽気の中、出かけて一緒に枕を並べて、昔話をしながら眠れるのだ。オカンにとって夢で見たような話だっただろう。
このところ体調も良い。ミッチャンが医師に外泊許可をもらった。
病室の中にいても、今は特別な治療をしているわけでもない。楽しい気持ちになれるのなら、それがなによりの薬だ。
病院から用意された車椅子にオカンは座り、おばちゃんたちがみんなでそれを押した。
「オカン、楽しんでおいで」
「あぁ。ちょっと行ってくれるけんね」
車椅子のオカンを初めて見た。洋服に着替えたオカンも久しぶりに見た。おばちゃんたちに囲まれて車椅子でおめかししているオカンは、誕生日会の子供のように楽しそうだった。

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