双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(271)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
「その頃の東京はまだ人情があったもんよ。学生さんやっちゅうだけで、飯屋の人が一品多く付けてくれたり、ただで一杯飲ましてくれたりもんや。出世払いでち言うての」
「今でも、そういう所はあるよ。ボクも御飯屋さんの人たちにお世話になっとる」
「そうか……。しかしまぁ、しばらく見らんうちに、すっかり街の様子も変わっとるのう。こげんたくさん建物もなかったし、のんびりしとる街やったよ。鶏を庭で放し飼いしとる家が多かった。お父さんの下宿の近所にも鶏を飼うとる家があってのぉ。その前を通るたんびに、そこの鶏の頭を撫でてやりよった。そげしてやりよううちに、お父さんが行っても、コーともコケーとも鳴かんようになる」
「オトンは、動物は好かんのやろ?」
「それで、鳴かんようになった頃に、捕まえてから、メシて食うんよ」
いい話かと思って聞いていた。昔から相変わらずだ。ボクは生まれる前から、胸がすくほどに相変わらずなんだ。
そんな話の横でリビングに放していたウサギのパンが、オカンの遺体の前でずっとその姿を働かさずに見上げている。
ノブエおばちゃんがその様子を見ながら言った。
「わかるんやろうかね?わかるんやろうねぇ。お母さんにいつもかわいがってもらいよったんやろうけんねぇ」
えみ子おばちゃんがそれを聞いてまた泣き出した。そして、ノブエおばちゃんはボクに向かって正座して涙目の笑顔で言う。
「マーくん、御苦労様やったね……。お母さんも喜んどったと思うよ。東京に行くて言い出した時は、あたしらも、年取ってからなんもわからん、知っとる人もおらん所に行っても大変やろうし、行きなさんなって言うたんよ。でも、お母さんは、行くって言うね。そやけど良かった。あんたと一緒に暮らせて、最後はあんたと一緒におれて、お母さんは幸せやったろ……。ありがとうね」
でも、本当にそうだったのだろうか。オカンの幸せについて考えると、ボクは今でもそれに自信がない。
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