双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(285)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
数枚のレポート用紙に姓名判断の結果、他の候補(こうほ)名との比較などが事細かに記されてある。
雅廉(まさかど)叙亮(のぶすけ)極(きわみ)彩(さい)一路(いちろ)琢也(たくや)雅也(まさや)。
オトンは山本有三の「真実一路」に深い感銘を受けているらしく「一路」の名を推下らしいのだが姓名判断によれば「早くして肉親との死別あり、或いは病弱、貧困。殊に刑罰、遭難、負傷等の凶兆濃厚なる」とぞっとするほど良いことがない。その上、隣の家の犬が「イチロー」だったことからもその名前は却下(きゃっか)され、一番総画数(そうあくすう)の大吉(だいきち)運なる「雅也」に落ち着いたのだが、オトンは「メロドラマに出てくる男の名前みたいや」とまるで気に入らなかったらしい。
「旭日(あさひ)昇天(しょうてん)、隆々(りゅうりゅう)たる頭領運にして卑賤(ひせん)より身を起こして天下を握る概あり。上司、先輩、其他の支持、援助を受けて機を得れば素晴らしいき躍進(やくしん)を遂ぐる大吉兆を有す」
ボクは占(うらな)いをあまり信じる方ではないけれど、さっきの「殊に刑罰、遭難、負傷等の凶兆(きょうちょう)濃厚なる」にくらべれば是非とも「雅也」でお願いしたいところである。
そして、同じ封筒の中にぽち袋のような小さな袋があった。
「御玉緒 小倉記念病院 中川ベビー殿 昭和三十八年十一月四日誕生」
その中には粉薬の分包のように折り畳んだ紙。開げてみるとそこにはかさかさになったへその緒が入っていた。小さなへその緒の中央あたりに赤い系が結んである。
戒名(かいみょう)を待つ今のオカンのように、まだ名前のついていないこの時の新生児。中川ベビーと呼ばれたこの赤ちゃん。
子供の頃、小倉のばあちゃんの言った言葉。オカンのことが好きだったといった時にばあちゃんは言った。
「生みの親より、育っての親って言うけんねぇ……」
ボクがずっと心のどこかで気にし続けていること。年を重ねてどちらでもいいと思い始めていたけれど、はっきりとしない気持ち。
オカンに聞いたことも誰に尋ねたこともないけど、オカンは最後に残した箱の中の、へその緒でボクに伝えているのだろうか。真実を証拠を持ってして教えてくれているのだろうか。
このへその緒の両端にボクとオカンはつながっていたのだろうか?
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