双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(296)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
「オカンにな……」
「あ……?」
「中学とか高校とか卒業する節目で何回か、離婚していいかって、聞かれたことあるんよ。オレは、いいよってそんたびに言うとったんやけど、なんで結局、離婚せんやったん?」
「いつやったかなぁ……。お母さんが離婚してくれっち言うて、離婚届を持って来たんよ。判を押してくれちゅうてな。そうとう強く言われてのう。結局、それに判をいつてからお母さんに渡しとったんやけど……。お母さんはそれを、出しとらんやなぁ」
「なんでやろう?」
「さぁ……。なんでやろうなぁ。わからんことはいろいろあるたい……」
それはオトンに対する感情なのか、ボクに対する配慮なのか、それとも女の意地なのか、今となっては誰にもわからないことだけど。
もしかしたら、おばあちゃんに聞けばその理由を知っているかもしれない。でも、ボクは聞こうとは思わない。おそらく、それはオカンにだって明確な理由がなかったのかもしれないのだから。人の気持ちは一秒ごとに変化する。ふともらした拍子(ひょうし)にうつろう。強く決心したことも、時には揺らいだり、翻ったり、元に戻ったり、そういうことを繰り返す。今、オカンに聞いたら、言うに違いない。
「さぁ、なんでやったかねぇ」
「あの彼女はどうしるんか?」
「もう会うてない」
「おまえと二人の時はどうなんか知らんけど、人なっつこいええ子やったがなぁ」
「別れてからも、オカンの相手はようしてくれよった。仲が良かったけん」
「まぁ、これからおまえが誰と付き合うにしてもやなぁ、女には言うてやらんといけんぞ。言葉にしてちゃんと言うてやらんと、女はわからんのやから。好いとるにしても、つまらんにしても。お父さんもずっと思いよったけど、おまえもそうやろう。1+1が2なんちゅうことを、なんでわざわざ口にせんといかんのか、わかりきっとるやろうと思いよった。そやけど、女はわからんのや。ちゃんと口で2になっとるぞっちゅうことを言うてたらんといけんのやな。お父さんは、お母さんにも最後までそれができんかった……。取り返しがつかんことたい。やけど、まだおまえは若いんやから、これからは言うてやれよ……」
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