双语阅读:【日本经典小说连载】东京塔(252)
东京塔这部小说从“我”一点点长大,一直写到“我”目送着母亲因病去世,各种生活细节每每令人感同身受,因而赚取了读者大把的眼泪,也当之无愧地成了哭泣小说的首席代表。
四月十二日木曜日
その夜は、今までにないくらいオカンは苦しみ続けた。そんなに身体が働くのかと驚くほど全身をねじってもがき続けた。
ボクはナースコールを何度も押して助けてを求める。過分なほど投与しているモルヒネさえ、もう効かないのだろうか、状況が静まる気配がない。
「オカン、痛いんたろ、かわいそうに。大丈夫か。頑張ってな。オカン。オカン……」
なにも救ってあげることさえできない上に、もはや、掛ける言葉さえ無力に感じる。
耳の後ろや、首のまわりが熱い。各部位のカテーテルからポコポコと音が逆流している。酸素吸入のマスクをつけても苦しいのか手で払いのけてしまう。
動悸が荒い。痛みは鎮まるどころか、更にひどくなっているようだった。身体をうねらせて、声にならない悲鳴を上げた。
このまま気絶してしまうのではないと思った時だった。オカンは自分で腕に刺してある点滴の針を引き抜いた。それは、事故ではなく、明らかに故意にそれを自分の腕から抜き取ったのである。
「なんしよるんか!!そんなことしたらいかんやろ!!オカン、しっかりしてくれ!!」
針が抜けテープがめくれた部分から覗く皮膚(ひふ)は鬱血して葡萄のように膨らんで紫色(むらさきいろ)に染まっている。
ボクはオカンの手を強く握りしめて目を見つめた。オカンも見開いた目でボクを眼光炯炯と見据えている。
そしてオカンは泣き顔にならないゆがんだ泣き顔で、涙を落としながら、すり潰すような声で言った。
「死にゃあええ……」
「なにを言いよるんか……」
「もう、死にゃあええ……」
「なにを言いよるんか!!オカン!!」
ボクは強く握ったオカンの手を何度もベッドに叩きつけて言った。
「なんで、そんなこと言うんか!!」
オカンが初めて吐いた弱音だった。今までどれだけ苦しくて、痛くても、ずっと前向きに歯を食いしばり、指先に力を込めていたのに、遠くなる意識の中でオカンはそう言った。
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