《伯爵与妖精》卷九女神的镇魂歌第一章魔都中的蠢动之物2
静かな場所へ来れば、リディアの耳には、草木の根本でこちらをうかがう、ざわざわとした妖精たちの声が届く。
如果在安静的地方,就会有嘈杂的妖精们的声音,从草丛和树根下传到莉迪雅的耳朵里。
のどかで平和な風景を目の前に、リディアはほっと息をつく。
看着这晴朗平和的风景,莉迪雅放松地呼吸。
ひざに置いた手の中には、レースペーパーに包まれた砂糖菓子(さとうがし)がある。さっきみんなに配られたものだ。それをひとつ取って、彼女はそっと足元に置いた。
放在膝盖上的手里拿着用花边纸包起来的砂糖点心,那是刚才发给大家的。她取出一个来,偷偷地放在脚下。
眺めていると妖精たちは出てこないから、少しのあいだ目を閉じる。再び目を開けたときには、砂糖菓子は風に溶けてしまったかのように消えていた。
如果一直看着的话妖精们会不敢出来,莉迪雅轻轻闭上了眼睛。再次睁开眼睛的时候,砂糖点心象融化在风里一样消失了。
妖精たちのざわめきが、うれしげな歓声に変わるのがわかると、リディアもおもわず顔をほころばせる。
听得出来妖精们的嘈杂声变成了高兴的欢呼,莉迪雅也不禁为之一笑。
妖精と接するひとときは、リディアにとってのささやかな幸福でもあった。
每当与妖精相处的时候,莉迪雅都感到一种小小的幸福。
「楽しそうだね」
「你看起来很开心呀」
突然の声に、はっとして顔を上げた。
听到这个突然的声音,她马上抬起了头。
声だけで、すぐに誰だかわかる。その主は、リディアのよく知る金髪の青年だ。
只听声音就知道是谁了。那个声音的主人正是莉迪雅熟悉的金发青年。
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