《伯爵与妖精》卷九第六章双重身影的秘密1
やがて、手足に枷(かせ)をはめられているとき以外は、誰も彼に近づかなくなった。近づく者はというと、抵抗できない少年に暴行するためだと決まっていた。
不久,除了手脚被套上枷锁的时候以外,谁都不敢接近他了。而那些接近他的人,都是为了对不能反抗的少年施以暴行。
けれどプリンスが、少年の教育を放り出した部下たちを許しておくはずもない。
但是王子不会宽恕放弃了对少年的教育的部下们。
様々な学者や医者が、少年の精神状態を研究しようとし、怪しげな宗教家や魔術師も雇われたがうまくいかなかった。
各种各样的学者和医生研究过少年的精神状态,也雇佣过形迹可疑的宗教人士和魔法师,但他们都没能成功。
プリンスは、少年の特殊(とくしゅ)な能力に興味を持っていたけれど、使い道がないとなれば、いずれ殺されるだけの運命だ。そんな声は、少年自身の耳にも聞こえ始めていた。
王子虽然对少年的特殊能力饶有兴趣,不过如果无法加以利用,他最终还是难逃被杀的命运。这种议论,慢慢地传到了少年自己的耳朵里。
少年にかかわっていた誰もが、プリンスが「もういい」とひとこと言うのを待っていて、鎖(くさり)につながれたままの少年には格子の隙間(すきま)から食事を与えるだけになっていたころ、その人が現れた。
少年身边的每一个人,都在等待着王子的一句话——「够了」,他们只肯做一件事,那就是从栏杆的空隙里给被锁住的少年送饭。这时候,那个人出现了。
『おまえの主人を見つけたわ』
『我找到了你的主人』
少年の姉がそう言った。真夜中に人目を忍んで、しばしば訪(たず)ねてきていた彼女が、他人を連れてくるのははじめてだった。
少年的姐姐这样说道。她经常在半夜避开众人的耳目来看望他,但是带别人来还是第一次。
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