《伯爵与妖精》卷十第五章违心的王子8
「おい伯爵(はくしゃく)、出てこいよ。このへんにはどうせ誰もいない」
“伯爵,出来吧,反正附近谁都不在。”
ケルピーの声だった。
是格鲁比的声音。
「どうなってるかわかったのか?」
“你知道里面怎么样了吗?”
「みんな広間に集まってる。プリンスもユリシスも、その配下たちもだ。フレイアも釣(つ)り鐘(がね)みたいな入れ物ごとそっちへ運ばれていった」
“王子,尤利西斯还有那些属下全部集中在大厅里了。装着芙蕾雅的那个像吊钟一样的容器也被运到那里。”
「アルバは?」
“阿鲁巴呢?”
「ああ、そう呼ばれてたやつは、鞭(むち)で打たれて倒れてたな。隙(すき)を見て近づいたら、青騎士伯爵が助けてくれるとか何とか、うわごとでつぶやいてたが、またユリシスが来たら別人みたいに急に起きあがって、傷の痛みもないのかうれしそうに笑ってたぞ」
“啊啊,那个被这样叫的人,被鞭子打了一顿。我偷空靠近他,那家伙就胡乱嘟哝着,说什么好歹帮助了青骑士伯爵。可是尤利西斯一来,他就突然变得像另外的人一样,好像根本没有伤痛似的高兴的笑着。”
ようやくプリンスになれると、彼はよろこびに打ち震(ふる)えていたという。
终于将成为王子,他一定会高兴得发抖。
けれど本当の彼は、救いを待ち続けている。
但真正的他,依然在等待着救赎。
理不尽(りふじん)に拉致(らち)され、組織に監禁(かんきん)されて以来、絶望の底で失いかけていた彼のかすかな希望に、エドガーはなっているのだ。
被毫无道理的绑架,被组织监禁以来,在绝望的深渊中渐渐失去微弱的希望,这就是爱德格。
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