《伯爵与妖精》卷十第五章违心的王子9
フレイアが入っている、鍵(かぎ)だらけの入れ物だ。
那是放入了芙蕾雅,重重加锁的容器。
玉座(ぎょくざ)、ともいうべきは、ビロードのカーテンの奥か。そこには男がひとり座っていた。
王座在天鹅绒的帘子深处。一个男人正坐在上面。
プリンスだ。
是王子。
エドガーが知る数年前よりも、髪には白いものが増えている。顔を隠す仮面は、以前はアルバのように片目を覆(おお)うものだったが、今は顔のほとんどを覆っている。素顔が見えるのは、口元とひげを生やしたあごくらいだ。
比起几年前爱德格所见过的,他的白头发增加了,戴着遮脸的面具。以前的面具象阿鲁巴的一样只遮住一只眼睛,不过现在已经遮住了大半边脸。露在外面的只有嘴唇和长着胡子的下巴。
火傷(やけど)のあとは顔の一部だけだったはずだが、以前にリディアを殺そうとしたプリンスの替え玉も、顔全体に包帯を巻きつけていた。皮膚(ひふ)がくずれるような病気でも患(わずら)っているのだろうか。
被火烧伤的应该只有脸的一部分。可以前打算杀死莉迪亚的替身也整个脸都包裹着绷带。他是患了皮肤溃烂的病吗。
肘(ひじ)掛(か)けにゆったりと置かれた手は、黒い手袋に包まれ、大きな宝石のついた指輪で飾られている。ぴんと伸びた背筋も、堂々とした体格も、足の悪い老人には見えない。それは以前、エドガーがよく知っていたころと、少しも変わっていなかった。
自然放置在宽阔扶手上的手,戴着黑色手套,上面有装饰着大颗宝石的戒指。挺直的背脊和健壮的体格,都看不出他是个无法行走的老人。和以前爱德格所熟悉的那个人没有一点变化。
何よりも、仮面の奥にのぞく目だ。
比什么都重要的是面具里面的眼睛。
こちらからははっきりとは見えないのに、鋭(するど)い視線だけは感じられる。冷たく傲慢(ごうまん)な、あの目にとまった人間はことごとく運命を狂わされる、そういう目だ。
从这里看不清楚,只能感觉到锐利的视线,冷淡又傲慢,目光所及的人都被命运逼得发疯。就是那样的眼睛。
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