《伯爵与妖精》卷九第五章无法阻挡的心意3
「あたしにとっても友達なのよ」
「他也是我的朋友啊。」
「今はだめだ」
「现在可不行。」
黒真珠(くろしんじゅ)の光沢を持つ、魔性(ましょう)の瞳がリディアを覗(のぞ)き込んだ。
带有黑珍珠光泽的魔性之瞳凝视着莉迪雅。
人を惑(まど)わせ、思考を奪うケルピーの魔力が向けられる。そうやって人を水中に引きずり込み食べるための、水棲馬本来の力だ。
格鲁比拥有能让人迷惑,停止思考的魔力,以便把人诱入水中吃掉。这是水栖马天生的力量。
リディアは全身の力が抜けるのを感じていた。頭がくらくらする。
莉迪雅觉得全身的力量逐渐消失了。一阵头晕目眩。
ケルピーにはもう、魔力を使うことへのためらいがないからか、ムーンストーンの魔よけの力もおよばない。
格鲁比已经不再对使用魔力的事感到犹豫,因此月光石的驱魔之力也不再奏效了。
ケルピーの行動を縛っているのは、リディアがエドガーと、その場しのぎに誓った婚約の言葉だけだ。それが未だに、彼女を異界へ連れ去るには枷(かせ)になっているといえ、エドガーのそばへ帰すつもりはないと、黒真珠の瞳には強い決意がにじんでいた。
限制格鲁比的行动的,只有莉迪雅和爱德格之间那敷衍了事的婚约誓言。虽然那至今还是带她去异界的阻碍,但是他决不打算让她回到爱德格身边,黑珍珠般的眼睛里透出了强烈的决心。
ケルピーの両腕が、リディアをかかえ込む。
格鲁比伸开双臂,抱住了莉迪雅。
波ひとつない水にぶかりと浮いているような心地よさに、彼女は意識を手放した。
在像浮在平静无波的水面上一样的愉悦中,她失去了意识。
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