《伯爵与妖精》卷十第二章心爱的妖精博士8
尖塔の細長い十字架(じゅうじか)の影は、間もなく川の向こう岸へ届きそうにしていた。
尖塔上细长的十字架阴影,很快投射到了河对岸。
その先に、彼女は黒っぽい人影を見つける。
这时,她看到了一个黑色的人影。
エドガーだ。
是爱德格。
そう思うと駆(か)けだしている。
莉迪雅心中想到,快速向前跑去。
だんだんと、顔がはっきり見えてくる。帽子(トップハット)を取った彼は、まぶしい金色の髪が風に吹きさらされるのもかまわず、昨日と同じようにどこか切(せつ)なげに微笑(ほほえ)んでいた。
渐渐的看清了对方的脸。他取下帽子,毫不介意那耀眼的金发被风吹乱,露出和昨天一样伤感的微笑。
リディアは急ぎ足で橋を渡る。夕日が髪も頬(ほお)も赤く色づかせて、いつになく艶(つや)っぽく見えるなどとは知らないまま、息をはずませて走る。
莉迪雅快步走过小桥。夕阳使她的秀发和脸颊透出艳红色,闪烁着平时所没有的光泽,但她并没有意识到这些,只顾一口气向前跑去。
以前なら、橋を渡りきったとたん手前の土手に戻っていることに気づいたはずだ。彼女は町の外へは一歩も出られなかったのだ。
要是在以前,她一过桥就会回到这一面的堤坝上,一步都出不了城。
けれども今は、きちんと向こう岸にたどり着いている。
而这一回她却很容易地走到了河对岸。
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