《伯爵与妖精》卷十第三章方舟和谜之妖精7
もしかして、こんどこそ絶体絶命なのだろうか。リディアはあせる。
或许真的到穷途末路了,莉迪亚着急起来。
相変わらず彼女の背後(はいご)は崖縁で、銀色の妖精は、リディアたちを逃がすまいとするように正面に立ちふさがっている。
她背后依旧是悬崖,而银色的妖精像不放跑莉迪亚一样堵在了正面。
「あなたに危害を加えるつもりはありません。どうか私とともに来てください」
“我并不想伤害您。请无论如何跟我来。”
丁重(ていちょう)な態度ではあるが、断っても連れていくつもりではないだろうか。どうにも退(ひ)く様子はない。
虽然是郑重其事的态度,但也不容人拒绝。好像没有退路了。
どうしよう。と思ったとき。
怎么办才好,她正在苦苦思索。
「誰だ、てめえ」
“你是谁?”
声とともに木々のあいだから姿を見せたのは、漆黒(しっこく)のケルピーだった。
与这个声音一起从树丛里走出来的,是黑色的格鲁比。
「リディアは俺が守ってるんだ。勝手に連れていってもらっちゃ困るな」
“莉迪亚有我保护着,就这样随便带走她,我会很为难。”
銀の妖精は、ゆっくりとケルピーの方に向き直ったが、冷静な表情を崩(くず)さなかった。
银色的妖精慢慢转过身来,面对着格鲁比,依然是那副冷静的表情。
「水棲馬(ケルピー)か」
“是水栖马吗?”
唾棄(だき)するように、そうつぶやいただけだ。
他鄙视地低声嘟哝着。
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