《伯爵与妖精》卷十第五章违心的王子2
「大鴉(レイヴン)を使ったんですか?あなたをとらえたことを、アルバが知るはずはないのですよ。屋敷中に警戒(けいかい)をしいて、あなたの従者(じゅうしゃ)を見つけ出さなければなりませんね」
“你指使了大乌鸦吗?阿鲁巴不可能知道你被抓住的事。看来必须加强屋里的警戒,并且找到你的随从哦。”
「きみは今、それどころじゃないんだよ。殺されたくなければ、僕の言うとおりにするんだ」
“你现在已经没有那个立场了。如果不想被杀,就照我说的做。”
ユリシスの首筋からナイフをおろしたエドガーは、そのままそれを彼の脇腹(わきばら)にぴたりとつけた。
爱德格把小刀从尤利西斯颈部拿开后,紧紧贴在他的侧腹部。
「知ってるかい、ユリシス。ここが肋骨(ろっこつ)の隙間(すきま)。このまま刺(さ)し込めば骨にじゃまされずに、楽に肺(はい)を切り裂(さ)ける。それとも、こう角度をつけて、心臓まで一気に……」
“知道吗,尤利西斯。这里是肋骨的间隙。从这里刺下去,可以不碰到骨骼很容易地切开肺。或者以这个角度,一口气刺到心脏……”
「わかりましたよ、言うとおりにしましょう」
“明白了,就照你说的做吧。”
ユリシスは、エドガーの言葉をさえぎって、あっさり脅(おど)しに屈した。
尤利西斯打断爱德格的话。轻易就在他的威胁下屈服了。
むしろ、言うとおりにしながら、逆転する隙をねらうつもりだろう。何しろここはプリンスの隠れ家だ。周囲はユリシスの味方ばかり。どう考えても、エドガーの方が分が悪い。逆にユリシスには、時間を稼(かせ)げばいくらでも勝ち目はある。
虽然那样说,不过他一定打算等待逆转局势的机会吧。无论怎么说这里也是王子的隐匿处。周围只有尤利西斯的同伴。怎么考虑都是爱德格这一方的处境比较险恶。相反,只要尤利西斯争取到时间,怎么样都会占上风。
だからこそ、エドガーは早急にことを運びたかった。
正因为如此,爱德格必须尽快行动。
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