《伯爵与妖精》卷九第二章想念的人是谁3
プリンスのやり方を学び取ることもいとわず、逆にそれを利用して、ひそかに同志を増やしていった。
学习王子的做法也无所谓,反过来利用它秘密地发展了更多同志。
そうして今は、この英国へ帰ってきた。貴族としての地位も、落ち着いた生活も手に入れた。
就这样,如今返回了英国。贵族的地位也好安定的生活也好都得到了。
けれどもまだ、夢を見る。
但是,又做了这种梦。
抵抗、反発、それらが苦しくむなしいものだと、徹底的に教え込まれている自分を。
反抗、排斥,这些都是痛苦空虚的事情,自己彻底地被这样教育过。
何も持たず、望まなければいい。そうすればもう、苦しむことはない。ぼんやりと、ただ息をしていればそれでいい。
如果什么也没有,不期待就好了,这样就不会感到痛苦了。糊涂度日,只要能呼吸就够了。
いつか、この世に絶望しかないと知れば、それがどれほど安らかなものかを知るだろう。
如果有一天,这个世界上只剩下绝望,不知道会有多快乐呢。
薄闇の中に、プリンスが現れてそう告げるのだ。
王子出现在昏暗之中,这样告诉他。
おまえからすべてを奪い、甘美な絶望を与えてやろう。と。
从你那里夺走一切,给予你甜美的绝望。
「なんだ、伯爵(はくしゃく)、浮かない顔だな」
「怎么啦,伯爵,一脸不高兴的样子。」
中庭に面したテラスへ入っていくと、ひなたぼっこでもしていたのか、灰色の長毛猫はラタンの椅子(いす)に寝そべっていた。
走进中庭对面的阳台时,他发现一只灰色的长毛猫随意地躺在藤椅上晒着太阳。
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